Electricity Business
身近にある
カワソーテクセル製品
電力事業の紹介
カワソーテクセルの事業は大きく二つに分けることができます。
一つ目は長い歴史を持つ電力事業、二つ目は様々な分野の最先端技術を切りひらくCMB事業です。
このページでは、あなたの身近にあるカワソーテクセル製品を通して、社会インフラを支える電力事業の内容を紹介します。
なぜ、電気を安全に使用することが出来ると思いますか?
日々、私たちが当たり前に使用している電気。これらのエネルギーは私たちの生活を便利に、そして豊かにしています。
ところが、雷など自然界に発生した巨大な放電現象も同じ電気ですが、落雷するときには光と轟音を響かせて、様々なものを破壊してしまいます。
私たちが使用する発電所で作られた人工的な電気と自然界で発生した電気。一体何が違うのでしょうか?
私たちの社会の中に、人を感電事故から守り電気を安全に取り扱うための様々な仕組みや設備があるからです。
電気は、適切な通り道を用意しそれ以外の場所に漏れないように管理することが出来れば、安全に取り扱うことが出来ます。電気を通しやすい物質や逆に電気を通しにくい物質など、色々な性質の物質を利用し組み合わせることで、電気を安全に取り扱うための仕組みや設備を作ることが可能となり、社会生活に必要な電力を安定して供給することも可能になります。
電気を安全に使用するための仕組みの中で、
カワソーテクセルの製品はどんなところに使われているでしょうか?
生活に必要な電気の供給を支える資材として、また地下鉄・新交通システムなどの公共交通機関を支える資材として、あなたの身近な場所でも使われています。
例えば、皆さんの一番身近にあるものであれば、電柱や電線に取り付けてある様々な資材の中にカワソーテクセル製品が存在しています。また、通勤通学で使用することも多い地下鉄などの公共交通機関でもカワソーテクセル製品が活躍しています。
代表的なカワソーテクセル製品を、その役割とともに一つづつ見てみましょう。
なぜ、電柱に触れたり、付近を歩いていても感電しないのでしょうか?
碍子(がいし)という絶縁体を取り付けることで漏電を防いでいます。
電気は電線を伝って発電所から送られていますが、もし電線以外の場所に電気が漏れてしまったらどうなるでしょうか。例えば電柱を伝って高圧電流がそのまま地面へと流れれば、電柱のそばにいる人は感電してしまいます。
そこで、電線を電柱に固定する際には、電線以外の場所に流れようとする電気を遮断するために、絶縁体である碍子を使います。
用途や取り付ける場所により、様々な形の碍子があります。
- ワンポイント
解説 - 絶縁体とは電気を通さない、または通しにくい性質を持った物質です。
電気を通しやすい物質として金属がありますが、通電した金属に触れると感電したり、電気によって痛みを感じたりします。
反対に、絶縁体は電気を通さないため、安心してその部分に触れることができます。
碍子は電圧に耐え、屋外では雨風にさらされながら長期間の使用にも耐えなければいけないため、日本では硬く丈夫で耐久性がある陶磁器で作られることが多いです。
- ワンポイント
解説 - カワソーテクセルは、創業時は陶磁器製食器を生産する会社でした。そのノウハウを生かし何か新しい製品が作れないかと模索した結果、同じ陶磁器で作られる碍子の生産を始めました。
碍子は100年以上前(大正5年/1916年)から現在に至るまで生産を続けているカワソーテクセルの"超"ロングセラー製品です。
電線に一度に大量の電気が流れたらどうなるのでしょうか?
一定量の電気を安全に供給するために、電線にはヒューズという安全装置が取り付けてあります。
電線に一度に大量の電気が流れるとどうなるでしょうか?
電線自体が破損・炎上し街中で漏電や火災が発生したり、電線を引き込んでいる建物や家屋でも、火災やコンセントにつないだ電気製品の故障が発生してしまいます。
こういった事故を防ぐために、一定以上の電流が流れた場合に強制的に電気の流れを止める安全装置として、建物や家屋には「ブレーカー」が、電線には「ヒューズ」が取り付けてあります。カワソーテクセルでは、この電線用ヒューズの製造を行っています。
- ワンポイント
解説 -
環境にも優しいカワソーテクセルのヒューズ
電線ヒューズの可溶体(過剰な電流が流れた際に溶解して電流を遮断する部分)には、有鉛はんだが使用されていましたが、環境に優しい製品をテーマに、鉛を一切使用しない電線用ヒューズを開発しました。
電柱に取り付けてあるたくさんの金具には、どんな役割があるのでしょうか?
これらは、様々な部品を固定・支持するために使われる架線金物です。
碍子や電線ヒューズ以外にも、電気を安全に供給するためには様々な部品や装置が必要ですが、それらは単体では電柱や電線に固定することが出来ません。そこで使用されるのが架線金物です。用途・取り付ける部品や場所により様々な形のものがあります。
架線金物は街に電線を張り巡らすため、電柱に取り付け使用されるので、屋外で長期間使用できるよう丈夫であることが必要です。
電線を支える碍子、碍子を電柱に取り付ける架線金物など、カワソーテクセルの製品は電気を運ぶ土台として活躍しています。
従来の鉄道とは車両や軌道の形状も異なる「新交通システム」は、どのような仕組みで動いているのでしょうか?
側壁面から電力を供給し、遠隔制御によって自動運転で動いています。
「新交通システム」とは、従来の鉄道とは異なる新しい技術を用いた中量軌道輸送システムを指します。
あなたはゆりかもめやポートライナー、アストラムラインなどに乗ったことはあるでしょうか? これらの車両には鉄道車両の上部にあるような送電線・パンタグラフが見当たりません。また運転席も運転手も存在せず、無人で動いているようにも見えます。
新交通システムでは、電気による各種機器の制御と遠隔での操作・監視によって自動運転を実現しています。車両への電力の供給源は側壁面に敷設されており、それを支持・固定しているのが碍子装置です。
市街中心部と沿岸部にある空港を結ぶなど、新交通システムは海に近い環境に敷設されることも多いです。沿岸部では塩害の影響があり、一般的な碍子では絶縁性能が低下してしまいます。
このためカワソーテクセルでは、システム設計段階からお客様と協力し、耐塩・耐塵に優れた新交通システム専用の碍子の開発・生産を行っています。
- ワンポイント
解説 -
1975年の沖縄国際海洋博覧会にて登場した新交通システム営業路線以降、日本国内全ての新交通システムでカワソーテクセルの碍子を使用頂いています。また、海外の新交通システムにも採用されており、世界中で評価を頂いています。
あなたも乗ったことがあるかも? カワソーテクセルの新交通システム用碍子を採用している交通機関
国内実績
- 関東地区
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- ゆりかもめ・東京臨海新交通臨海線
- 都営交通線(日暮里舎人ライナー)
- 横浜新都市交通・金沢シーサイド線(シーサイドライン)
- 西武鉄道・山口線(レオライナー)
- 山万・ユーカリが丘線
- 関西地区
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- 神戸新交通・ポートアイランド線(ポートライナー)
- 神戸新交通・六甲アイランド線(六甲ライナー)
- 大阪市交通局・南港ポートタウン線(ニュートラム)
- 関西国際空港(ウイングシャトル)
- 愛知県
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- 桃花台新交通・桃花台線(ピーチライナー)
- 広島県
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- 広島高速交通・広島新交通1号線(アストラムライン)
- スカイレールサービス・広島短距離交通瀬野線(スカイレールみどり坂線)
海外実績
- アメリカ
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- マイアミ空港内シャトルトレイン
- アジア
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- 香港国際空港内シャトルトレイン
- シンガポールチャンギ空港内シャトルトレイン
- 韓国仁川国際空港内シャトルトレイン
- 台湾桃園国際空港内シャトルトレイン
このように、皆さんの周囲を改めて見てみると、カワソーテクセル製品が色々なところで使われていることがお分かりいただけたと思います。カワソーテクセルの電力事業製品は、皆さんの身近な場所で、生活に欠かせない電力インフラや公共交通機関を支えているのです。
次のページでは、半導体、原子力、医療、そして宇宙などの最先端分野で活躍するCMB事業の製品について紹介します。